イベント報告
2013年 昆虫観察&採集会・標本教室・昆虫飼育教室
2013年の活動報告です。 2024年の活動報告 2023年の活動報告 2022年の活動報告 2021年の活動報告 2020年の活動報告 2019年の活動報告 2018年の活動報告 2017年の活動報告 2016年の活動報告 2015年の活動報告 2014年の活動報告 2012年の活動報告 2011年の活動報告
11月24日(土) 初級昆虫標本教室
今年最後の初級標本教室。参加者8名(当日参加1名含む、この時期に来てくれるお母さん、お父さんは熱心です。
虫に触れないお母さんも1名いましたが(笑)
これで、年内の標本教室は終わりです。次回は1月26日(日)に実施する予定です。
11月9日(土) 奥本大三郎講演会
上野の東京国立博物館で、増山雪斎(ましやませっさい)の虫豸帖(ちゅうちじょう)が平成25年3月25日に東京都指定有形文化財に指定されたことを記念しての「増山雪斎の虫豸帖とファーブルの昆虫記」奥本先生の講演会がありました。
会場は平成館・大講堂。増山雪斎(正賢)(1754~1819)は伊勢長島藩第5代藩主。山水画や花鳥画など多数の書画を描く文人大名として有名だそうです。
ファーブル会からも先生ファン16名が聴講に来てくれました。
↓ 蟲塚の説明文です。
蟲 塚(都指定旧跡)
台東区上野桜木1丁目14番11号 寛永寺境内
虫塚は、伊勢(現、三重県)長島藩主である増山雪斎の遺志により、写生に使った虫類の霊をなぐさめるため、文政四年(1821)に建てられたものである。
増山雪斎は、宝暦四年(1754)の生まれ。本名を正賢といい、雪斎はその号であるが、玉園・蕉亭・石顛通人・巣丘隠人など多くの別号がある。江戸の文人大田南畝や大坂の豪商木村兼葭堂など、広く文人墨客と交流を持ち、その庇護者としても活躍した。自ら文雅風流を愛し、清朝の画家、沈南蘋に代表される南蘋派の写実的な画法に長じ、多くの花鳥画を描いた。中でも虫類写生図譜『虫豸帖』は、その精緻さと本草学にのっとった正確さにおいて、殊に有名である。文政二年、66歳で没した。
虫塚は、当初、増山家の菩提寺、寛永寺子院勧善院内にあったが、昭和初期に寛永寺に合併されたため、現在の場所に移転した。
勧善院は、四代将軍徳川家綱の生母で、増山氏の出である宝樹院の霊廟の別当寺として創建された。
碑は自然石で、正面は、葛西困是の撰文を大窪詩仏が書し、裏面は、詩仏と菊池五山の自筆の詩が刻まれており、当時の有名な漢詩人が砕の建設に関わったことが知られる。 平成8年7月 台東区教育委員会
10月27日(日) 初級標本教室
台風27号の影響もなく、無事開催。参加者5名。
チョウの標本作りは、スジグロカバマダラとリュウキュウアサギマダラ。甲虫はインドネシアのクワガタが教材でした。
終了後に「ファーブル昆虫塾」の展翅・展脚教室とスタッフと塾の10月生まれの誕生会を開きました。
カブトムシ・クワガタムシ・少し贅沢なチョウ・コノハムシの幼生。最後に外国産の大型タマムシの翅を広げた標本を作るなど、楽しい会になりました。
10月13日(日) バッタ採集会
多摩川河川敷でのバッタ採集会です。
奥本先生ご家族と参加者19+スタッフ7名という会になりました。
最高の秋晴れの下、広い河原で虫を追っかけるのはバッタ!!気温が上がりバッタも元気でギリギリのところで逃げてしまい、なかなか難しい。
そんな中顔を出してくれたのは、お腹がパンパンのオオカマキリの♀。大迫力で子ども達もタジタジでした。他ハラビロカマキリ、チョウセンカマキリ。トノサマバッタ、ショウリョウバッタ、ツチイナゴ、クルマバッタ、クルマバッタモドキ、他小さいバッタやイナゴ。クビキリギス、ツユムシ、ササキリなど。
原っぱにエンマコオロギが鳴いていたけど、これがまた採れない。普段チョウチョ中心なので勝手が違う様子です。
蝶はアカボシゴマダラ、ツマグロヒョウモン、ジャコウアゲハ、キタテハ、キチョウ、モンシロチョウ、ベニシジミ他いろいろ。
エノキの葉っぱで幼虫探しをするもアカボシゴマダラしか見つかりませんでした。
10月6日(日) 光が丘公園昆虫教室&採集会
9月29日(日) 初級標本教室
夏休みが終わったと思っていたら、もう9月も終わり!早いですね~。
今日の標本教室には5人が参加。スタッフも5名とマンツーマンでの教室になりました。
チョウとクワガタの標本作りは標本の作り方の基本なので、是非オフシーズンに習得しておきましょう。
9月8日(日) 光が丘公園昆虫教室&採集会
朝早くに2020年オリンピックが東京に決まったという大ニュースがあった9月8日。参加者10家族、子ども12名、スタッフ5名が集合。
天気予報では野外での採集は絶望的だったのに、参加者の皆さんは採る気まんまん!空模様を見て、雨を想定して用意した講義は後回し、雨が降り出す前にと急いで採集・観察ポイントに移動しました。
皆の気持ちが通じたのか、雨も降らず虫も多く飛んでいます。
先月の採集会では小さかったオオカマキリ、チョウセンカマキリは立派な成虫に育っていました。蝶はヤマトシジミ、イチモンジセセリ、キチョウ、モンシロチョウをはじめ、黒いアゲハ、ナミアゲハ、アオスジアゲハなどや、アカボシゴマダラ等が飛び交っていました。
子ども達の興味は蝶からオンブバッタ、ショウリョウバッタ、ヒシバッタから大人気のカナヘビの赤ちゃん、ヒキガエルまで、みんな一生懸命追いかけていました。
カナヘビの赤ちゃん(5cmぐらい)を捕まえた女の子のお母さんは「飼ってもいいよ!」と即答でした。(こういう母ならお子さんも立派な虫屋になってくれそうです)。
雨はパラパラと降ったりもしましたがたいしたこともなく、野外採集・観察を無事に終了。公園の管理棟の会議室に移動して、今日採った虫(カマキリ・バッタ・チョウ等)の飼い方を勉強、最後にキアゲハとカブトムシの幼虫を希望者に分けて終了しました。
スタッフは終了後、公園内に虫が増えるように穴掘り作業、今後の活動の作戦会議をして解散。<
8月10日(土)~18日(日) 夏休み特別企画 標本教室&奥本大三郎講演会
夏休み特別企画として初級標本教室、セミ・トンボ標本教室、昆虫ジオラマ作製教室、奥本先生の講演会を行ないました。
参加者は初級標本教室26名、セミ・トンボ20名、ジオラマ15名、講演会40名と盛況でした。
8月3日(土)~4日(日) ファーブル会一泊採集会
年に一度の大イベント穴山での一泊採集会です。
12組(子ども14名、大人13名)とスタッフ8名(内二人は中学3年生)の35名での採集会になりました。
今回のターゲットはカブトムシ・クワガタムシがメインです。
3日は集合後、15時からポイントへ移動し、ターゲットを探しながら思い思いの木にバナナトラップを仕掛けていきます。
樹液が出ている木にはカナブンの仲間が頭を突っ込んでお食事中!黄色いストローを伸ばしたオオムラサキも沢山います。
カブトムシは沢山いるもののクワガタは少ないながらノコギリクワガタ、コクワガタ、スジクワガタなどが採集出来ました。
例年あまり多くないアカアシオオアオカミキリが大発生していて樹液の周りにひしめき合っていました。
ライトトラップにはカブトムシ、ミヤマカミキリ、アカアシオオアオ、シタバガの仲間等が沢山集まってくれました。
残念ながら途中で雨が降り出し早めに撤収することになってしまいましたが、大漁で満足してくれたようです。
部屋の中でカブトムシが脱走して大騒ぎだった部屋も多かったようです。
翌日は昨年の反省をふまえて6時集合(昨年は朝食後にポイントに向かったら他の採集者が採った後で何もいなかった)、木を蹴飛ばしながらトラップの回収をしました。トラップにもカブトムシが多かったようです。
参加者1名とスタッフがアブ(?)に刺されてしまい、応急処置はしたもののとても痛かったそうです。
宿に戻り朝食を済ませて、いよいよお土産争奪じゃんけん大会です。
今年はオオクワガタのペアが人数分用意されました。大きさ・アゴの形も色々なので選ぶのに真剣です。ミヤマクワガタ付きの小さなオオクワガタから無くなっていったので、ミヤマクワガタの人気は相変わらず高いようです。
これで今年の一泊採集会は全て終了です。参加者の皆さんお疲れさまでした。
参加者の皆さん、採集会の感想を送って下さい。
(大人、子ども問いません。短文でも結構です)
●参加者の声
・スタッフ 大手君
僕は、中学三年生でスタッフ見習いとして、今回の穴山一泊採集会に参加しました。
集合前に、採集地があるうち、一つを下見しました。そこで、分かったことは、「昼間でも、カブトムシの♀(メス)は樹液に居ることが多い」ということでした。
宿で、オリエンテーションをした後は、参加者とスタッフ全員で、採集地の下見とバナナトラップの準備、採集もしました。皆がトラップの準備を終えて、採集している頃、僕は、「今年はカブトムシが多いので、ノコギリクワガタが少ないだろう。」と思いました。
夕食後の採集では、参加者とスタッフ何人かは、昼間にトラップを仕掛けていない別の採集地へ行きましたが、僕を含めたスタッフ四人は皆が、昼間にトラップを仕掛けた所の近くでライトトラップを準備していました。
早速、オオムラサキが、バタバタと羽音を立てて、飛んできて驚きました。皆は、まだ来ておらず、アプラゼミの音に包まれた暗闇を歩いて樹液ポイントの木にたどり着くと、そこは、カブトムシランドでした。カブトムシ総勢、十匹超でカナブンよりも多かったと思います。
皆が別の採集地での採集を終えて、僕らがいる採集地に来た頃には、ライトトラップは大賑わいでした。カブトムシも十匹近く集まって来て、ミヤマカミキリ、クワカミキリや希少価値の高いアカアシオオアオカミキリも二十匹以上来ました。
翌朝は、トラップの回収を兼ねての採集でした。皆は、ノコギリクワガタを捕ろうと必死でした。僕は、前夜に穴山駅でノコギリクワガタの♀(メス)を見つけたので、今日は、♂(オス)が居るといいなあと思っていました。すると、小学生からコクワガタを捕って欲しいと頼まれて、木の幹へと網を伸ばすと同時にノコギリクワガタを探しましたが、どうしても居ませんでした。結局、僕は、ノコギリクワガタの♂(オス)を見つけられませんでした。
今回の採集会にスタッフ見習いとして参加して、ただ、自分が虫を捕るだけでなく、捕ってあげる、又は、見つけてあげるなど小学生のお世話が出来、小学生が僕を頼りにしてくれたので嬉しく思いました。
これから、スタッフとしてのスキルと採集する技術を向上させていこうと思います。ノコギリクワガタの♂(オス)を見つけて小学生にプレゼントできる位の腕前を身に付けたいと思います。
参加して下さった皆さん、スタッフの方々、お疲れ様でした。
以上 大手直人
7月21日(日) 光が丘公園昆虫教室&採集会
当初、9組25名の参加予定が、何があったのか参加できない組ができて、7組16名の参加で、いつもより余裕のある観察・採集会となりました。その代わりというわけではありませんが、Webの情報サイト「キタコレ!」と「朝日小学生新聞」の2組のメディアから取材の申し込みがあり、さらに、「カブトムシゆかりさん」の参加もあり、にぎやかな会にもなりました。
昆虫教室では、奥本理事長のユーモアのあるお話しを聞き、クワガタムシなど甲虫の採集のしかたを習いました。
観察・採集会では、樹液の出る樹に、カブトムシ、カナブン、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラなども来ていました。ほかにも、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ツマグロヒョウモン、キチョウ、タマムシも飛んできて、追いかけました。
教室にもどってから、カブトムシとスタッフ提供のクワガタムシのほしい人のじゃんけん大会もあって、みんな満足したようでした。 (中嶋)
7月14日(日) オオムラサキ採集会(2)
山梨県韮崎市穴山町
参加者25名、スタッフ10名が参加しました。
先週に続いてオオムラサキPart2。中央本線が大月で車両故障、5名が45分間も遅れてしまうというハプニングもありました。
今回は生後半年という、参加者史上最年少も参加してくれました。虫好きになってくれることでしょう。(お母様ご苦労様でした)
今年は季節が2週間くらい早く進んでいるようで、オオムラサキの翅も傷んだものが多く、メスも多数見られました。
樹液に来ているオオムラサキをじっくりと観察したり、空中戦でゲットしたりと、それぞれに楽しんでくれていました。オオムラサキに触った時の翅の力強さには「すごい!」と驚いていました。
頭上にヤマトタマムシも飛んでいるのですが、7mの長竿でもなかなか届かず大苦戦!!写真はやっと採れた一頭です。
昆虫館に展示するための「キリギリス」を捕獲してきましたが、帰りの車中で「キリギリスの大合唱」を聞きながら渋滞をのりきりました。
今回の採集会に来る時、電車に新しい竿を置き忘れてきたスタッフがいました。くれぐれも気をつけましょう。帰りに駅で見つかったそうですが、遺失物の届けに「伸縮性の物干し竿。ステンレス製」と書いてあったそうです。
おまけに、採集地で三角ケースが置きっぱなしになっていて、中を見ても持ち主の手がかりなし!一応回収して、駅に向かおうとしていた時に持ち主が現れ、無事に返すことが出来ました(あと10分遅かったら返せなかった)。同日、別の採集地に出かけていた昆虫塾生から「竿を電車内に忘れてきた!」という話を聞き、「みんな暑さで思考力が鈍っているのかな?」と思いました。
大事なものには名前と連絡先を書いておけば返ってくる可能性が格段に違うと思うのでお薦めします。
7月7日(日)オオムラサキ採集会(1)
山梨県韮崎市穴山町
参加者30名、スタッフ10名が参加しました。
昨日梅雨明けが発表されて夏本番。気温は35度、湿度も高いため水分補給を!また、スズメバチが沢山いるので、見つけた場合は、そっと離れるように!と注意事項を聞いてからポイントへ出発です。
今年の穴山は、樹液の出ている木が少ないため、オオムラサキが数少ない樹液ポイントにかわるがわる悠然と舞い降りてきます。
樹液には数多くのカナブンやオオムラサキ・スズメバチが群がり、雑木林の自然を満喫出来ました。
スタッフが仕掛けたバナナトラップの誘虫力が素晴らしく、本物の樹液のそばでも威力を発揮してくれました。
クワガタ・カブトもお父さんの頑張りで、みんな持ち帰ることができたようです。
私はあまりの暑さのため飲み物が底をついてしまい、他のスタッフに分けていただきました。(反省!!)
6月23日(日)初心者向け昆虫標本教室
参加者10名、スタッフ7名が参加しました。朝日小学生新聞社からの取材もあり、賑やかな教室でした。
6月2日(日)光が丘公園 初夏の昆虫観察・採集会
曇りのち晴れ
参加者10家族24名(子供14)、スタッフ6名が参加しました。
天気予報も見事にはずれ、気温は低いものの雨は降らなかったです。
10時からの昆虫教室では、大須賀さんと梅田さんの講義、蝶の飼育教室。種類別の食草(幼虫が食べる葉っぱ)の説明からはじまり、オナガアゲハ♀に砂糖水を飲ませる実演、採卵用のセットの仕方、孵化してからの飼育方法などを勉強しました。
お土産に用意した、ナガサキアゲハ、カラスアゲハ、クロアゲハ、ジャコウアゲハのさなぎ・幼虫等を希望者に配り、採集ポイントへ移動しました。
気温が低いので、昆虫の数が少なかったです。
見られた昆虫。アカボシゴマダラ、ナミアゲハ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、コミスジ、てんとう虫、ゴミムシ、小さなバッタ、クサカゲロウ、カマキリの一令幼虫などでした。
終了後にトカゲを採りに再挑戦していた親子もいました。
スタッフは採集会終了後に、色々なチョウや昆虫が飛んでくるように、食草を植える為の農作業(土を掘り出して食草を植える場所まで運ぶ作業)をしました。
5月19日(日)初夏の五目昆虫採集会
神奈川県相模原市藤野駅周辺 晴れのち曇り
参加者6家族14名(子供7)、スタッフ5名が参加しました。
今回の林道は駅から30分ほどの沢沿いの道で、陣馬山への登山ルートでもあり登山道に入る手前には数軒の温泉付き旅館もある。
従って林道とはいえ舗装道路で交通量が多く、スタッフとしては気を使う所で、当然の事ながら子供は虫がいると、後先見ずに飛び出すので大変である。
目指すは、ミヤマカラス、カラス、オナガ、クロ、ウスバシロなどのアゲハ類その他クモガタヒョウモン、ツマキ、カワトンボ、ミヤマカワトンボ等。
常に眼下に沢を見ながら歩くのだが、一部を省いて降りられない。降りられない所に限って、その日一番の獲物であるミヤマカラスが悠然と飛んでいたり吸水してる。言うまでもなく、「見るだけで採れない」。
午後に入り雲が出て風と共に気温も下がり虫も更に少なくなる。
途中ヤブマオらしき植物に葉を袋閉じしたアカタテハの幼虫を見つけたりしたものの、たまに訪れる1頭のチョウに子供3~4人で突進するので、見事に逃げられ成果がなかなか上がらず。
しかし子供たちはとても楽しそうで…、同行のお母様方に聞くと、やはり同年代の虫好き同士での採集会は得難い機会らしい。
兎にも角にも、昼食時には虫かごのオサムシが、蛾の幼虫を食べ始める等のハプニングなども有り賑やかな内に採集会無事終了!
その後の反省会も採集会参加のご家族の参加も有り盛り上がりました。 堀内
●参加者の声
◎スタッフの感想
・やはりフィールドに出てこその昆虫塾だとつくづく思いました。
私はシーズン初の中央線沿線での採集会でしたので、ようやくスイッチが入った感じです。 高和
・子供たちのネットでのチャンバラを見ているのは楽しいですね。皆が見守っている中で、初めて蝶を採った谷島さんのお母様、
おめでとうございます。
今回は精鋭ぞろいの中、紅一点参加の綾乃ちゃんの網さばきは、スタッフ絶賛でしたよ。 安達
◎参加者の声
◆ ファーブル会レポート 谷島昂 5月19日(日)藤野 晴れのち曇り 気温17度
これまで折りたたみのスプリング式の網を使っていましたが、ネットが小さく取り逃がすこともあったので、この日に備えて、50センチの大型の補虫網を買ってもらいました。網は緑色です。それはよかったのですが、藤野駅に着いたときにまだ準備ができていなくて、スタッフの人から、行きすがら蝶とすれ違うから、用意をしようと言われ、出遅れてしまいました。これまでと違ってサオも2メートル近く伸びて、その分、重いですが、やっぱり獲りやすいです。
藤野近くの林道まで行くと、川の中に雑草が生い茂っていて、そこにウスバシロチョウが早速飛んでいました。川の方に体を乗り出してサオを伸ばしてまず一匹をゲットしました。おととし、奥多摩での採集会でもみかけましたが、僕の住んでいる港区では見かけないので、うれしかったです。胸が黄色い毛でフサフサとしていて、リンプンがないので、羽が透けて見えます。モンシロチョウに似ているようで、飛び方が全く違うので、遠くからもよくわかります。僕はこの日、3匹のウスバシロチョウを獲りました。他にはオナガアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハが飛んでいましたが、高いところをとんでいるか、近くに来ても動きが早くて、なかなか捕まえられません。そのかわりに、アサヒナカワトンボ?(トンボは難しいです。ニホンカワトンボとの見分けは、地域差・個体差も多く、専門家でもDNAを調べないと判別が無理なようです:安達)を捕まえました。羽が透明なので、メスだと思います。
陣場登山口から陣馬山に向かっての林道沿いの崖にノリウツギという白い小さな花があちこちに咲いていて、そこにいろんな虫が集まっていました。スタッフの人に、「サカハチチョウが蜜を吸ってるぞ!」と教えてもらって一度は網の中に入れたのですが、網が木の枝に引っかかってしまって、それを引き抜く勢いで逃がしてしまいました。悔しいです。
林道の途中の旅館を通り過ぎて少し行ったところで、スズメバチが飛んでいたのでとっさに捕まえました。自分では危ないので、スタッフの人に網の中に毒ビンを入れてもらい、その中にうまく誘導してもらってふたを閉めたところで確認したら、「これは女王蜂だぞ!」と言われて、テンションがあがりました。 ただ、12時を過ぎてから曇り空になってしまい、肌寒くなったこともあって、蝶が急に減ってしまいました。そこで、ウマノスズクサにいるジャコウアゲハの幼虫を捕獲しました。葉っぱを折り曲げてその中で過ごすアカタテハの幼虫もいましたが、家のまわりに食草(イラクサ、カラムシ、ヤブマオなど)がないので、これは観察するだけにしました。この周辺はまだ藤の花が満開で、今年はまだ気温が上がっていないようです。「やっぱり、暑いなあと汗ばむくらいじゃないと、虫は出てこないなあ」とスタッフの人も話されていましたので、早く暑くなるように祈ります。
◆ 谷島由佳(母)
これまでファーブル会では、子どもが網をふるっているのをもっぱら見るばかりで、スタッフの方々から虫のことを聞くだけで満足していました。が、昆虫塾も3年目にもなると、ただ見ているだけでは満足できなくなり、子どもが大型の補虫網を購入したのを機に、古い方を譲り受け、ついに網デビュー(?)することにしました。
虫を愛する子供たちのお母さんたち、通称“虫ママ"の中には子供がいなくてもひとりで虫捕りに行って次々と標本を作られる方や、家でゲンゴロウを100匹も飼育する猛者がおられ、その背中を追うには遠すぎるのですが、まずは網の一振りから。とはいうものの、これが見ているのと、実際、やってみるのとでは大違いでした。すんでのところで取り逃がす息子に、「へたくそ」、「腕がなまっている」とこれまで散々な言葉を投げかけてきたのですが、蝶の動きは早く、「いた!」と思って振りはじめると、もう、遠くに飛んで行ってしまっている。
この日はカラスアゲハ、アオスジアゲハを取り逃がし、このまま、一匹も捕獲しないまま帰るのかと、魚を取り逃がした釣り人のようにしみじみと反省して帰る道すがら、川べりからふっと上がってきたウスバシロチョウを追って、ヒュっと網を振ってみると、その中に姿が! 「獲った」ではなく、「入った!」と思わず言ってしまうほど、向こうから網に飛び込んでくれたのですが、「一匹目がウスバシロチョウとはなかなか渋い第一歩だ」とスタッフのみなさんが非常に喜んでくださいまして、とてもうれしく思いました。
私が小さい頃には、山深い祖父母宅ではお蚕さんを飼っていて、その姿に慣れ親しんではいたのですが、ファーブル会に入会して、虫の食草、習性を知るにつれ、風景の見え方が一変するのを感じます。これまで単に「山」「林」「草原」と大雑把に見ていたものの中には様々な植物があり、花があり、そこに集まる多くの虫がいる。まだまだ虫の名前も、その食草も、参加している熱心な子どもたちの知識にすら追いつきませんし、なにより、単なる風景の中からその小さな虫をフォーカスして見つける「虫目」の力も及びません。帰り道に、他のお子さんと話をしていると、シリアゲムシやベニカミキリ、カワトンボのヤゴなど、同じ道を歩いていたはずなのに、私の視界には全く入ってこなかった虫をそれぞれ捕獲されていて驚きました。
とりあえず、この日はウスバシロチョウの食草はムラサキケマンだと覚えました。家に戻って図鑑を見ると、「有毒で誤食した人が痙攣死した例もある」との一文を見つけ、「いったい、どういう状況で、なぜ、食べたのだろう?」と疑念が膨らむ一方ですが、虫の世界は奥深く、採集会を通して、新しい扉をいつも開けているような気がします。
◆ 「藤野で昆虫採集をした」 川島 府久(かわしま あつひさ) 10才
5月19日藤野で虫を取りました。今日は気温が上がって、雨が降らなくてよかったです。
藤野は坂が多かったので、のぼるのが大変でした。今日取れた虫は、ウスバシロチョウ(5頭)カワトンボ(5頭)クモガタヒョウモン(1頭)クロヒカゲ(1頭)モンキチョウ(1頭)カゲロウ(1頭)サナエトンボ(1頭)ベニヒラタムシ(1頭)、オナガアゲハももらいました。取った虫は、ほとんど標本にしました。オナガアゲハとウスバシロチョウは羽がうすいので展翅するのがむずかしかったけど、お母さんに手伝ってもらったので、うまく展翅できました。藤野はオナガアゲハとウスバシロチョウがたくさんいました。ウスバシロチョウの羽はふわふわしていて、さわると気持ちいいです。体には黄色い毛が生えていて、顔の毛はトサカみたいになっていてかわいいです。「交尾のう」もはじめて見ました。
藤野駅でモモスズメ(死んでいた)を拾いました。ぼくはガも好きなのでよかったです。楽しかったので、また行きたいです。今度は、サカハチチョウやミヤマカラスアゲハ、アサギマダラ、ヘビトンボなどを自分で見つけて、取りたいです。アミを早くふる練習をしておきます!
5月6日(月)初心者向け昆虫標本作製教室
ファーブル昆虫館
参加者7名、スタッフ6名。新人スタッフの依田さんも初の標本作りに挑戦してくれました。
最初に奥本先生のご挨拶と講義をしていただき、蛾と蝶の違いやモスラのお話を伺いました。
標本教室では梅田さんの指導で、蝶の展翅とクワガタとカミキリの展足を行いました。GW採集会にも参加してくれた方は、採集品を居残りで作成していました。
昆虫に関する質問等にも対応します。皆様のご参加をお待ちしています。
5月5日(日)光が丘公園昆虫教室&採集会
都立光が丘公園で初心者対象の昆虫教室&採集会を開きました。
好天にも恵まれ参加者は11家族(大人12人、子供13人)スタッフ7人、総勢32人となりました。
公園ボランティアの大須賀さんのご尽力で特別に公園内での昆虫採集を許可していただいてのイベントです。
(それだけに公園内のマナーは厳しく守るようにみんなで心掛けましょう。)
公園サービスセンターの会議室で、まず、梅田さんから昆虫採集のお話がありました。
昆虫採集の目的(観察研究、飼育、標本つくり以外は採った昆虫は逃がしてあげましょう)、捕虫網(柄・枠・網)、三角ケース毒ビン等、採集道具について説明をしました。昆虫の種類によって採集しやすい網(ネット)の色が違うお話や、スプリング式ネット枠のたたみ方、酢酸エチルの匂い等に子供たちは興味を持ったようでした。
昆虫教室も終わり、公園に繰り出し採集開始です。快晴で気温も上がりましたが、アゲハの大好きなツツジ(オオムラサキ)の花が盛りをすぎていたこともあり、昆虫の数は少なかったようです。
梅田さんが採集したクマバチの雄をネットの上からみんなで触り、蜂の羽の猛烈な振動性能を実感しました。雄の蜂は毒針を持たないので安全なのです。(みんなは雄雌の区別が難しいので真似をしないように!)
クヌギの大木の高いところの樹液にスズメバチが集まっていました。巨大なスズメバチの女王蜂は人気がありますが、非常に危険ですので、近づかないようにと注意がありました。
このクヌギでは、安達さんが長竿で格闘して、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラを採集しました。
今年も爬虫類は大人気で、擁壁の隙間に逃げ込んだヤモリを根気よく引き出した親子がヒーローになっていました。
最年少、菊池家の2歳の妹さんはタンポポの綿毛を大きな息で吹き飛ばしてご機嫌でした。
少ないながら、アゲハ、キアゲハ、ジャコウアゲハ、ナガサキアゲハ、ヤマトシジミ、コミスジ、などを観察、採集。アゲハが出没するたびに、お母さんも交えた恒例の追いかっけこもはじまり、春の公園を満喫した、楽しい採集会となりました。
得津(現昆虫塾北海道支部長)
5月3日(金)春型アゲハ採集会 塚山公園採集会
5月3日、快晴の京急案針塚駅に集まったのは子供15名、保護者18名、スタッフ10名の計43名。オオムラサキ採集会並みの大人数となった。
空は晴れあがっているが気温は上がらず、北風が寒いくらい。ダウンを着込んでいる人もいた。人間は歩けば体温が上がる。塚山公園への急坂途中で早くも泣きを入れる子もいれば、汗をかいて上着を脱ぐ人もいる。しかし、チョウの姿はなく「ほんとにいるの?」と疑問の声も聞こえてきた。いつもはいるハンミョウの姿もない。
到着してポイントの説明を聞いた後全員での集合写真
ようやく頂上の塚山公園着。とたんにカラスアゲハ、ジャコウアゲハがお出迎え。先頭グループは元気がよいので後続グループが到着するまで追い掛け回すがネットのチャンバラで採れない。
後続グループが到着し、注意事項、採集ポイントなどの説明があってから自由に採集。各々自分がよいと思ったポイントへ。と、さっそくスタッフの安達さんがミヤマカラスアゲハをゲット!これは三角紙へ取り込み、近くにいた幸運な参加者の虫かごへおさまった。
一番チョウを呼ぶヤマツツジはもう花がほとんど落ちているが、栽培種のツツジはまだ咲いていた。一番多いのがジャコウアゲハ。こいつは飛び方も遅いからみんな捕まえられた。次に多いのがカラスアゲハ。これは腕がよいか、近くにライバルがおらず、じっくり狙える幸運に恵まれないと採れない。モンキアゲハは2~3頭採集できたみたい。ナガサキアゲハはボロのオスをスタッフが採集したのを確認したのみ。あげるといっても貰い手がなかった。ナミアゲハ、キアゲハ、アオスジアゲハはそこそこいた。オナガアゲハは未確認。
他にはサトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ヤマトシジミ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、アカタテハ、カワトンボ、クマバチ、ヘビトンボ、スキバホウジャクなどを採集。(参加者の安全のためにスタッフが飛んできたオオスズメバチの女王を捕獲し、参加者に観察してもらった)昼近くになると気温が上がり、チョウも活発に飛び出した。
11:30に昼食のため集合。戦果を確認し、昼食。殺気が消えたのかチョウの数が増す。(差し入れのケーキありがとうございました)昼食後流れ解散。午後はもっと採りたい家族だけ残ることにしたが、ほとんどが残って2:00ころまで採集していた。
子供たちが採ったチョウを見せてもらうと、なんと私が事前調査で来たとき振り逃がしたジャコウアゲハ♂の異常型を採っている子がいた。後翅の紋が流れている個体で、一週間の間にボロボロになっていたが、やはり異常型だった、私の目に間違いはなかったと妙な安心をする。このチョウは私が展翅して採集者に渡す予定。おととし同じ三浦半島の二子山で同じタイプの異常型を採っているので、この付近に多いのかもしれない。 梅田幸和
●参加者の声
★昆虫塾3年目の谷島昂です。小学校6年生です。
僕にとっては今年初めてのアンリ・ファーブル会の採集会となりました。
2年前に来たときは、カラスアゲハとジャコウアゲハを採りました。
この日は、天気は良かったのですが、風が冷たく、けっこう吹いていて、また、今年はツツジの開花が早かったとのことで、山頂に着いた10時頃はあまり蝶が飛んでいませんでした。僕は塚山公園の中腹にあるツツジの集落の一角で蝶を待つことにし、実際、そこにはかなりのジャコウアゲハが飛んできました。ただ、網でつかまえて確認すると羽が傷んでいるものが多くて、5、6回採った中で羽の状態のいい雄と雌の一対だけ三角紙で保管し、あとは逃がしました。そのあと、モンキアゲハをとりました。
ほかにはベニシジミ、ジャノメ、キタテハ、お昼ごろになってアオスジアゲハ、キアゲハ、モンキアゲハが飛んでいましたが、毒を持つので比較的ゆっくり飛んでくれるジャコウと違って、アオスジは動きが早くて捕まえられませんでした。冬の間、網をふるっていなかったので、反射神経がニブくなっていました。お母さんに「腕がなまってる」と言われて反省です。スタッフの方が採ったオオスズメバチの女王を見た感想は「すごかった」。
ファーブル会の人たちと昼食を食べたあと、家族で大楠山の登山口まで歩き、そこまでの道すがらも何度かアオスジとすれ違いましたが、やっぱり捕まえられませんでした。
家に帰ってすぐに展翅し、一尾はいつもと違って、裏返しで展翅をしてみました。口がくるっと回っているのが確認できて、かわいいです。
4月28日(日) 初心者向け昆虫標本作製教室
ファーブル昆虫館
参加者9名、スタッフ4名が参加してくれました。
奥本先生のはじめの挨拶では、昆虫標本を題材に面白いお話を伺うことができました。
講師の梅田さんの指導で、蝶の展翅とクワガタの展足を行いました。
蝶の展翅では、翅を格好よく整えるために、皆さん悪戦苦闘していましたが、最後まで頑張ってくれました。
続いての甲虫の展足では、関節を柔らかくするための作業や昆虫針を刺すまでが大変だったようです。
スタッフが昆虫に関する質問等にも対応します。
終了後に奥本先生のイラストとサイン入りの本も販売します。皆様のご参加をお待ちしています。
3月31日(日)初心者向け昆虫標本作製教室
ファーブル昆虫館
参加者9名、スタッフ4名。お子さんに混じり、成人女性の方が2名参加してくれました。大人の参加も大歓迎です。
中嶋さん(昆虫塾の塾長)の指導で蝶の展翅とクワガタの展足を行いました。
昆虫に関する質問等にも対応します。皆様のご参加をお待ちしています。
長野から参加してくれた河野様、教室終了後のお手伝いありがとうございました。
2月24日(日) 初心者向け昆虫標本作製教室
参加者4名、スタッフ5名。
蝶の展翅とクワガタの展足を行いました。昆虫に関する質問等にも対応します。皆様のご参加をお待ちしています。
1月27日(日) 初心者向け昆虫標本作製教室
参加者3名、スタッフ6名。
蝶の展翅とクワガタの展足を行いました。昆虫に関する質問等にも対応します。皆様のご参加をお待ちしています。
参加して頂いたお子様たちの感想文や写真もどんどんHPに載せますのでメールで送って下さい!